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シカゴオートショー

シカゴオートショーの特徴

シカゴオートショーは、毎年2月にシカゴのマコーミックプレイス会議センターで開催される北米最大の自動車展示会だ。
このイベントの歴史は、1901年に自転車ショーのプロモーターだったサミュエル・マイルズがオートショーを開催したことに遡る。
その年の3月、シカゴの第三コロシアムで開催されたこのショーは電動車5台、蒸気動力車3台、ガソリンエンジン車2台という合わせて10台の車両が展示され、来場者が実際に試乗できる屋内トラックを特徴としていた。
1920年代後半までには、自動車産業の成熟に伴い、多くの小規模自動車メーカーが大手に吸収されたり市場から姿を消したりした。
一方この時期、シカゴオートショーは確固たる地位を築いたのである。

第二次世界大戦中、アメリカ国内での民間向けの自動車生産が制限され、自動車産業は防衛・軍事機器の製造に切り替えられたため、1941年から1949年にかけてシカゴオートショーは開催されなかった。
戦後、何度か会場の変更はあったものの、1971年にマコーミックプレイスに戻ってからは20世紀末にかけての施設の拡張により米国最大のオートショーの地位を確立している。
現在の展示スペースは、マコーミックプレイスの北と南の展示ホールを合わせて100万平方フィート以上と広大だ。

展示スペースが広大であることから、近年ではFCA US、トヨタ、フォルクスワーゲンなど複数の自動車メーカーがそれぞれの展示スペースの隣に屋内テストトラック体験を設置するなど、創造的な展示方法を採用している。
2021年にはCATAがマコーミックプレイスの西棟で特別な夏の版シカゴオートショーを開催する承認を受け、試乗や技術デモンストレーションなどの屋外アクティビティが追加された。

シカゴオートショーと日本のモーターショーとの大きな違い

シカゴオートショーと日本のモーターショーとの間には、いくつか顕著な違いが存在する。
まず、シカゴオートショーが開催されるマコーミックプレイスは100万平方フィート以上の広大な展示スペースがあるわけだが、これは北米でも最大の自動車展示会だ。
一方、日本の主要なモーターショーである東京モーターショーも大規模なイベントであるが、そこまで広大なスペースは国土の大きさの違いゆえにない。

また、シカゴオートショーの歴史は1901年にさかのぼり、アメリカ自動車産業の発展とともに成長してきた。
これに対し東京モーターショーは1954年に始まり、日本の自動車産業の国際的な地位を確立する場となっている。
シカゴオートショーが長い間にわたって続いている伝統的なイベントであるのに対し、東京モーターショーは技術革新とデザインの展示により重点を置いているのが特徴だ。