日本自動車博物館

石川県小松市二ツ梨町にある自動車をテーマにした博物館だ。
日本初の自動車博物館で主に20世紀、国内で活躍したクルマを収集し、約500台が常時展示されている。
収蔵台数の充実度は自動車博物館の中でも最高レベルといえ、収蔵しているクルマのほとんどがエンジンがかかる状態でコンディションもいい。
著名な高級車やスポーツカーだけではなく、この博物館でしか見られない希少な外国車や日本製の古い商用車なども多数展示されているのが特徴だ。
クルマ好きなら一度は行ってみたいところである。
使い潰される自動車を残したい
日本自動車博物館は当時、実業家で自動車愛好家だった前田彰三が、実用車が使い潰される風潮を良しとせず、仕事で使ったトラックや個人で購入したクルマのほとんどを保存していたことがきっかけだった。
前田氏の実業はレンガの生産・販売、セメント陶管販売など多方面にわたったため、商用車や社用車が倉庫に保管されていた。
そして、本格的に自動車を集めたのが1967年。私設の博物館設立を決意した前田氏は全国からクルマを集めた。
1978年富山県小矢部市で日本初の自動車博物館として個人のコレクションを公開したのである。
日本が高度経済成長を遂げる中、日本のクルマの歩みが見られるのはこの博物館だけなのだ。
1995年に現在の石川県小松市に規模を拡大し移転している。
展示されているクルマ
日本自動車博物館のシンボルカーであるロールスロイス・シルバーレイスをはじめ、世界でも名車中の名車と言われるランチャ・ラムダやベルリエV-G22はこの博物館にしかない。戦前戦後の希少な大型トラックやバス、バイクも展示されている。
他にも希少なクルマが展示されており、トヨタ2000GTや日産スカイラインの歴代モデル、故ダイアナ妃が来日時に使用したロールスロイス、ローマの休日の撮影に使用されたフィアットの同車種など、クルマ好きもそうでなくても楽しめるだろう。